プログラミングでできることとできないことの違いは何?コンピュータの得意・苦手を知る

プログラミングでできることとできないことの違いは何?コンピュータの得意・苦手を知る

プログラミングとは、コンピュータに指示を与えて、特定の目的や問題を解決するための方法です。プログラミング言語という特殊な言語を使って、コンピュータに実行させる一連の命令(プログラム)を作ります。

プログラミングは、現代社会において非常に重要な技術です。インターネットやスマートフォン、ゲームやアプリ、人工知能やロボットなど、私たちの生活に欠かせないものは、ほとんどがプログラミングによって作られています。

しかし、プログラミングは万能ではありません。コンピュータには得意なことと苦手なことがあります。そして、プログラミングにもできることとできないことがあります。この記事では、プログラミングの可能性と不可能性について解説します。

プログラミングとは

プログラミングとは、コンピュータに指示を与える方法です。コンピュータは、電気信号を使って情報を処理する機械です。コンピュータが理解できる言語は、0(オフ)と1(オン)だけの二進数(バイナリ)です。

しかし、人間がバイナリでコンピュータに話しかけるのは非常に困難です。そこで、人間が理解しやすい言語(自然言語)に近い形式でコンピュータに指示を与える方法が開発されました。それがプログラミング言語です。

プログラミング言語は、自然言語よりも厳密で論理的なルールや文法を持っています。また、プログラミング言語は、バイナリに変換されてコンピュータに実行されます。

プログラミング言語にはさまざまな種類があります。例えば、PythonやRubyは高水準言語(高級言語)と呼ばれるもので、自然言語に近くて書きやすいですが、バイナリに変換するためには別のプログラム(インタプリタやコンパイラ)が必要です。一方、CやAssemblyは低水準言語(低級言語)と呼ばれるもので、バイナリに近くて速く実行できますが、書くのは難しいです。

Pythonで機械学習をマスターする方法に関して詳しくはこちら

プログラミング言語を使って、コンピュータに実行させる一連の命令を作ることをプログラミングと言います。プログラミングによって、コンピュータはさまざまな処理を行うことができます。例えば、数値計算や文字列操作、データベースやネットワークの管理、画像や音声の処理、人工知能やロボットの制御などです。

コンピュータが得意なこと

コンピュータは、人間よりもはるかに速く正確に情報を処理することができます。特に、以下のようなことが得意です。

  • 数値計算:コンピュータは、複雑な数式や大量のデータを高速に計算することができます。例えば、天気予報や株価分析、暗号化や解読などです。
  • パターン認識:コンピュータは、画像や音声などの情報から特徴的なパターンを検出することができます。例えば、顔認証や音声認識、文字認識などです。
  • ルールベースの処理:コンピュータは、あらかじめ定められたルールに従って情報を処理することができます。例えば、チェスや将棋などのゲームや、プログラミング自体もルールベースの処理です。

コンピュータが苦手なこと

一方で、コンピュータは、人間に比べて以下のようなことが苦手です。

  • 創造性:コンピュータは、新しいアイデアや発想を生み出すことができません。コンピュータは、与えられた情報や命令に基づいて処理を行うだけです。
  • 感情:コンピュータは、人間の感情やニュアンスを理解することができません。コンピュータは、数字や記号などの客観的な情報しか扱えません。
  • 常識:コンピュータは、人間が普通に知っているような常識や背景知識を持ちません。コンピュータは、明示的に教えられたことしか知りません。

プログラミングでできること

プログラミングでできることは非常に多岐にわたります。基本的には、コンピュータが得意なことはプログラミングでできると言えます。

しかし、プログラミングでできることにも限界があります。それは、プログラム自体がコンピュータに実行されるものであるという事実です。

つまり、プログラムは以下の条件を満たさなければなりません。

  • プログラムは有限の時間と空間で実行されなければなりません。コンピュータは、無限の時間や無限のメモリを持っているわけではありません。したがって、プログラムは終了することが保証されなければなりませんし、必要なメモリも予め決められた範囲内に収まらなければなりません。
  • プログラムは明確で一意に定まる仕様を持たなければなりません。コンピュータは、曖昧や矛盾した指示を理解することができません。したがって、プログラムは正確に何をするか、どういう入力に対してどういう出力をするか、ということを明示的に定義しなければなりません。
  • プログラムは論理的で矛盾のない命令から構成されなければなりません。コンピュータは、不可能や矛盾した命令を実行することができません。したがって、プログラムは論理的に正しいことが証明されなければなりません。

これらの条件を満たすプログラムを作ることは、人間にとっても容易ではありません。プログラミングには、高度な知識や技術、経験や工夫が必要です。また、プログラミングにはさまざまな種類や分野があります。例えば、ウェブ開発やデータ分析、機械学習やゲーム開発などです。それぞれに適したプログラミング言語やツール、手法や規約があります。

プログラミング言語別できることについて詳しくはこちら

プログラミングでできないこと

プログラミングでできることは多くありますが、プログラミングでできないこともあります。基本的には、コンピュータが苦手なことはプログラミングでできないと言えます。

しかし、それだけではありません。実は、プログラミング自体にも理論的に不可能なことが存在します。それは、計算可能性理論という分野で研究されています。

計算可能性理論とは、どのような問題がコンピュータによって解くことができるか(計算可能か)、またどのような問題がコンピュータによって解くことができないか(計算不可能か)、あるいはどのような問題がコンピュータによって効率的に解くことができるか(計算困難か)、ということを数学的に分析する学問です。

計算可能性理論では、以下のような例が計算不可能な問題として知られています。

  • 停止性問題:あるプログラムが与えられた入力に対して終了するかどうかを判定するプログラムは存在しない。
  • エントシェイディング問題:ある数式が真か偽かを判定するプログラムは存在しない。
  • ハルティング問題:ある数式の値が有限か無限かを判定するプログラムは存在しない。

これらの問題は、どんなに高性能なコンピュータや優れたプログラミング言語を使っても、解くことができません。これらの問題は、プログラミングの限界を示すものです。

まとめ

プログラミングは、コンピュータに指示を与える方法です。プログラミングによって、コンピュータはさまざまな処理を行うことができます。しかし、プログラミングにもできることとできないことがあります。コンピュータが得意なことはプログラミングでできますが、コンピュータが苦手なことや理論的に不可能なことはプログラミングでできません。プログラミングは、人間の知性や創造性を補完するものですが、代替するものではありません。

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