2025年の崖を乗り越えるDXとは?経済産業省が提供するレポートや支援政策を紹介
こんにちは、今日はDXという言葉についてお話ししたいと思います。
DXとは何なのでしょうか?経済産業省がどのように定義しているのでしょうか?DXに関するレポートやガイドライン、支援政策なども紹介していきます。DXに興味のある方はぜひ最後までお読みください。
DXとは何か?
DXとは「Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)」の略称です。デジタル技術を活用して、ビジネスや社会、人々の生活をより良い状態に変革することを指します。
DXは単なるIT化やデジタル化とは異なります。IT化やデジタル化は、既存の業務やサービスを効率化するための手段ですが、DXは、顧客や社会のニーズに応えるために、製品やサービス、ビジネスモデルを根本的に変えることを目的としています。
DXとIT化の違いについてさらに詳しく知りたい方はこちら
DXは、競争環境が激しく変化する中で、企業が生き残るために必要な戦略です。
経済産業省が定義するDX
経済産業省は、日本の産業界のDX推進に向けて、さまざまな施策やガイドラインを策定しています。経済産業省が定義するDXの意味は以下の通りです。
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」
経済産業省は、この定義に基づいて、「デジタルガバナンス・コード」という文書を作成しました。これは、DXを推進するために企業や経営者が実施すべき事項をまとめたものです。デジタルガバナンス・コードでは、以下の5つの分野について具体的なアクションプランを示しています。
- デジタル戦略
- データ戦略
- デジタル人材
- デジタル組織
- デジタルリスク
デジタルガバナンス・コードは、情報処理促進法に基づく形で2020年11月に策定されました。2022年9月には改訂版(デジタルガバナンス・コード2.0)が公表されました。
DXレポートやDX推進指標
経済産業省は、DXに関するレポートや指標も作成しています。これらは、日本企業のDXの現状や課題、成功事例などを分析し、DXの推進に役立つ情報を提供しています。
- DXレポート:
2018年に初めて発表されたレポートです。日本企業がDXに取り組まなければ、2025年以降に大きな経済損失が生じる可能性があるという「2025年の崖」という課題を指摘しました。また、DXを実現すれば、2030年には実質GDP130兆円超の押し上げ効果があるという予測も示しました。2020年には第2弾のレポートが発表され、DXの定義やガイドライン、成功事例などを紹介しました。 - DX推進指標:
2019年から毎年発表されている指標です。日本企業のDXの進捗状況や課題を数値化し、DXの推進度合いを評価しています。DX推進指標は、以下の4つのカテゴリーで構成されています。DX推進指標には、自己診断ツールも用意されており、企業は自社のDXの状況をチェックできます。- DX戦略
- データ活用
- デジタル人材
- デジタル組織
DX推進指標の自己診断方法と分析レポートの活用法について詳しく解説した記事はこちら
DX支援政策
経済産業省は、DXに取り組む企業に対して、さまざまな支援政策も実施しています。代表的なものは以下の通りです。
- DX認定制度:
デジタルガバナンス・コードに沿ってDXを推進する企業を国から認定する制度です。認定されると、税制優遇や金融支援などのメリットが受けられます。 - IT導入補助金:
小企業や小規模事業者がITツールを導入する際に利用できる補助金です。ITツールの導入費用の一部を補助してくれます。 - DXセレクション:
中堅・中小企業等がDXによって成果を上げた事例を表彰する制度です。優秀な事例は広く紹介されます。
まとめ
今回は、DXとは何か、経済産業省がどのように定義しているか、DXに関するレポートやガイドライン、支援政策などについて紹介しました。
DXは、日本企業にとって重要な戦略です。経済産業省が提供する情報や支援を活用して、ぜひDXに挑戦してみてください
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