DX推進指標で自社のDX力を測定しよう!自己診断方法と分析レポートの活用法
DX推進指標とは、経済産業省が策定した、企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するための指標です。
DXとは、デジタル技術を活用して、ビジネスモデルや組織文化などを変革することで、顧客や社会のニーズに応えることです。DX推進指標は、DXの実現に向けて、経営者や社内の関係者が現状や課題に対する認識を共有し、具体的なアクションにつなげるためのツールとして活用できます。
この記事では、DX推進指標の概要やメリット、自己診断方法や分析レポートなどについて解説します。
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DX推進指標の概要
DX推進指標は、以下の4つのカテゴリーに分類された35の項目から構成されています。
- DX推進の枠組み(定性指標):
DXのビジョンや戦略、組織体制や人材育成など、DXを推進するための基本的な枠組みに関する指標です。 - DX推進の取組状況(定量指標):
DXによる収益やコスト削減、顧客満足度や社員満足度など、DXの効果や成果を測るための指標です。 - ITシステム構築の枠組み(定性指標):
ITシステムの開発や運用、セキュリティやガバナンスなど、ITシステムを効率的かつ安全に構築するための枠組みに関する指標です。 - ITシステム構築の取組状況(定量指標):
ITシステムの投資額や品質、利活用度や更新率など、ITシステムの状況や改善度合いを測るための指標です。
各項目については、経済産業省が発行した「DX推進指標とそのガイダンス」で詳しく説明されています。このガイダンスでは、各項目に対して5段階で成熟度を判定する方法や、判定の根拠となるエビデンスの例も示されています。
DX推進指標のメリット
DX推進指標を活用することで、以下のようなメリットが得られます。
- 認識共有:
自社のDXができているか?できていないか?関係者が集まって議論することで、認識の共有ができます。 - アクションの議論:
DXの推進に向けて何をしたらよいか?次のアクションへの議論を行うことで、実際のアクションに繋げられます。 - 進捗の把握:
去年に比べて自社のDXは進んだか?毎年診断を行うことで、自社のDXの取り組みの進捗管理ができます。
DX推進指標自己診断方法
DX推進指標の自己診断は、以下の2つのステップで行うことができます。
- STEP1:DX推進指標による自己診断
- 「DX推進指標自己診断フォーマットver2.3」をダウンロードしてください。
- 経営幹部や事業部門、DX部門、IT部門などの関係者が集まり議論しながら、現在とその根拠、目標と達成のために必要なアクション等を検討し、「DX推進指標 自己診断フォーマット」に記入してください。
- STEP2:自己診断結果の提出
- Web申請システム「DX推進ポータル」にアクセスし、DX推進指標 自己診断フォーマットを提出してください。
- 提出後にベンチマークレポートを取得することができます。ベンチマークレポートとは、自己診断結果と他社のデータとの比較が可能となるレポートです。このレポートを活用することにより、自社と他社の差を把握し、次にとるべきアクションについて理解を深めることができます。
まとめ
DX推進指標は、企業がDXを推進するための有効なツールです。自社の現状や課題を客観的に把握し、他社との比較や分析を行うことで、DXに向けた具体的なアクションプランを立てることができます。
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