データサイエンスの正しい学び方:5つのステップと3つの基礎スキルをマスターしよう
データサイエンスとは、データを収集・分析・活用するための科学的な手法や技術のことです。データサイエンスは、ビジネスや社会において様々な課題を解決するための有効なツールとして注目されています。
しかし、データサイエンスを学ぶには、数学や統計学、プログラミングなどの幅広い知識やスキルが必要です。では、どのようにしてデータサイエンスを学ぶことができるのでしょうか?
この記事を読んでいただくと、データサイエンスの学習に必要な要素を一通り学べるよう構成しました。データサイエンスの「はじめの一歩を踏み出したい」という方は、ぜひ読んでみてください。
データサイエンスって何?という方向けにわかりやすくまとめた記事はこちら
データサイエンスの勉強方法(5つのステップ)
データサイエンスの勉強方法を下記の5つのステップに分解してみました。
- 目的を決める【超重要!】
- 必要な能力を知る
- ビジネス力を身につける
- データサイエンス力を身につける
- データエンジニアリング力を身につける
それでは、それぞれのステップについて詳しく解説していきます。
1. 目的を決める【超重要!】
データサイエンスを学ぶにあたって何よりも重要なことは、まずは自分が何のためにデータサイエンスを学ぶのかを明確にすることです。
データサイエンスは活用されるシーンが多岐に渡りますが、完璧に基礎を固めようと思えば一生かけても難しいかもしれません。例えば、勉強すべき内容を列挙すると、下記の通りです。
- 数学(微分・積分・線形代数・確率統計など)
- 統計学(数理統計学・仮説検定・実験計画法・回帰分析・多変量解析・時系列分析・ベイズ統計学・因果推論など)
- 機械学習(教師あり学習・教師なし学習・深層学習・強化学習など)
- プログラミング(Python・R・SQLなど)
- データベース(リレーショナルデータベース・NoSQL・クラウドストレージなど)
- ビジュアライゼーション(グラフ・ダッシュボード・インタラクティブな表現など)
- ビジネス(ビジネス課題の理解・データ分析のプロセス・コミュニケーション・プレゼンテーションなど)
よって、基礎を固めつつも、常に「何がしたいのか」を明確にし、その実現に向けて勉強すべきです。
そのため、「何がしたいのか」を具体的にイメージできる状態にしておくことが大事ですね。参考に、一般的なデータサイエンスの活用例を下記にまとめました。自分の興味関心やキャリアプランから「何がしたいのか」を考えてみてください。
- 株価の予測:時系列データ解析
- 材料設計:実験計画法
- 画像・音声認識:機械学習・深層学習
- 自然言語処理:深層学習
- マーケティング分析:回帰分析・クラスタリング・A/Bテストなど
- リスク管理:ロジスティック回帰・サバイバル分析など
- 推薦システム:協調フィルタリング・コンテンツベースフィルタリングなど
2. 必要な能力を知る
データサイエンスを学ぶにあたって必要な能力は、大きく分けて以下の3つに分類できます。
- ビジネス力:
ビジネス課題やニーズを理解し、データ分析の目的や仮説を設定し、結果を適切に伝える力 - データサイエンス力:
データを収集・整理・分析・可視化するための数学・統計学・機械学習・プログラミングなどの技術力 - データエンジニアリング力:
データを効率的に管理・加工・活用するためのデータベース・クラウド・パイプラインなどのシステム力
これらの能力は、それぞれ別々に身につけることもできますが、データサイエンスを実践する上では相互に関連しています。
例えば、ビジネス力があってもデータサイエンス力やデータエンジニアリング力がなければ、データから有益な知見を引き出すことはできません。
逆に、データサイエンス力やデータエンジニアリング力があってもビジネス力がなければ、データ分析の成果をビジネス価値に変えることはできません。そのため、バランスよくこれらの能力を身につけることが重要です。
3. ビジネス力を身につける
ビジネス力とは、ビジネス課題やニーズを理解し、データ分析の目的や仮説を設定し、結果を適切に伝える力です。ビジネス力を身につけるためには、以下のようなことが必要です。
データ分析の目的や仮説を設定する
データ分析を行う前に、何を知りたいのか、どのような問いに答えるのか、どのような仮説を検証するのかを明確にすることが大切です。
データ分析の目的や仮説は、ビジネス課題やニーズに基づいて設定する必要があります。
また、データ分析の目的や仮説は、SMART(Specific, Measurable, Achievable, Relevant, Time-bound)という基準に沿って具体的かつ明確に定めることが望ましいです。
結果を適切に伝える
- 聞き手のレベルや関心に合わせて話す:
データ分析の結果を伝える際には、聞き手の背景や知識、関心や目的に応じて、適切な言葉や表現を選ぶことが必要です。例えば、技術的な詳細は専門家に対しては詳しく説明する必要がありますが、一般的なビジネスパーソンに対しては簡潔に要点をまとめる必要があります。 - データをビジュアライズする:
データ分析の結果を伝える際には、数字やテキストだけでなく、グラフやチャートなどのビジュアルな表現を用いることが効果的です。ビジュアライゼーションは、データの傾向やパターン、関係性などを視覚的に理解しやすくするだけでなく、インパクトや感情を伝えることもできます。
以上が、ビジネス力を身につけるためのポイントです。
ビジネス力は、データ分析の成果をビジネス価値に変えるために必要な能力です。ビジネス力を身につけることで、データ分析の目的や方向性を明確にし、データ分析の結果を効果的に伝えることができます。
ビジネス力を身につけるためには、実際のビジネスシーンでデータ分析を行う機会を増やすことや、データ分析の事例やベストプラクティスを学ぶことが有効です。
4. データサイエンス力を身につける
データサイエンス力とは、データを収集・整理・分析・可視化するための数学・統計学・機械学習・プログラミングなどの技術力です。データサイエンス力を身につけるためには、以下のようなことが必要です。
数学・統計学の基礎を学ぶ
データサイエンスでは、データの性質や分布、相関や因果関係、信頼性や有意性などを理解するために、数学や統計学の知識が必要です。
特に、微分・積分・線形代数・確率統計などの基礎的な内容は、機械学習の理論やアルゴリズムを理解するために欠かせません。
その中でも最重要と言われる、統計学とデータサイエンスの関係について詳しく知りたい方はこちら
機械学習の基礎を学ぶ
機械学習とは、データからパターンや規則性を自動的に発見し、予測や判断を行うための技術です。データサイエンスでは、機械学習を用いて、データから有益な知見や価値を引き出すことができます。
データサイエンス力に欠かせない機械学習について詳しく知っておきたい方はこちら
プログラミングの基礎を学ぶ
プログラミングとは、コンピュータに指示を与えるための言語や技術です。データサイエンスでは、プログラミングを用いて、データを収集・整理・分析・可視化することができます。
プログラミングについてまとめた記事はこちら
以上が、データサイエンス力を身につけるためのポイントです。データサイエンス力は、データを収集・整理・分析・可視化するために必要な技術力です。データサイエンス力を身につけることで、データから有益な知見や価値を引き出すことができます。データサイエンス力を身につけるためには、数学や統計学、機械学習、プログラミングなどの基礎知識やスキルを学ぶことや、実際のデータ分析プロジェクトに参加することがカギとなります。
5. データエンジニアリング力を身につける
データエンジニアリング力とは、データを効率的に管理・加工・活用するためのデータベース・クラウド・パイプラインなどのシステム力です。データエンジニアリング力を身につけるためには、以下のようなことが必要です。
データベースの基礎を学ぶ
データベースとは、データを整理・保存・検索するためのシステムです。データサイエンスでは、データベースを用いて、大量のデータを効率的に扱うことができます。
クラウドの基礎を学ぶ
クラウドとは、インターネット上にあるサーバーから提供される様々なサービスやリソースのことです。データサイエンスでは、クラウドを用いて、コストや時間を節約しながら、大規模や高度なデータ分析を行うことができます。
パイプラインの基礎を学ぶ
パイプラインとは、データの収集・加工・分析・活用の一連の流れを自動化するためのシステムです。データサイエンスでは、パイプラインを用いて、データの品質や信頼性を向上させるとともに、データ分析の効率やスピードを高めることができます。
以上が、データエンジニアリング力を身につけるためのポイントです。
データエンジニアリング力は、データを効率的に管理・加工・活用するために必要なシステム力です。データエンジニアリング力を身につけることで、データ分析の品質や信頼性を向上させるとともに、データ分析の効率やスピードを高めることができます。
データエンジニアリング力を身につけるためには、データベースやクラウド、パイプラインなどの基礎知識やスキルを学ぶことや、実際のデータエンジニアリングプロジェクトに参加することが大事です。
データエンジニアリング力って結局何?もっと知っておきたいという方はこちら
まとめ
この記事では、データサイエンスの学習に必要な5つのステップと3つのスキルについて詳しく解説しました。
データサイエンスは、ビジネスや社会において様々な課題を解決するための有効なツールとして注目されています。しかし、データサイエンスを学ぶには、数学や統計学、プログラミングなどの幅広い知識やスキルが必要です。
自分のキャリアにはデータサイエンスのどの分野が必要なのかを取捨選択する力も必要ですね!
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