DX推進ガイドラインを活用しよう!経済産業省が示す4つの項目と参考資料
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を活用してビジネスや社会を変革することです。DXは、競争力や生産性の向上、顧客満足度の高め、イノベーションの創出など、様々なメリットをもたらす可能性があります。
しかし、DXを成功させるには、経営者の意思決定や組織文化の変革、ITシステムの改善など、多くの課題に取り組む必要があります。
そこで、経済産業省が民間企業に向けて提供しているのが「DX推進ガイドライン」です。このガイドラインは、DXの実現やその基盤となるITシステムの構築を行っていく上で、経営者が抑えるべき事項を明確にすることを目的としています。
この記事では、DX推進ガイドラインの内容と、DX推進のために参考になる施策やレポートについて紹介します。
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DX推進ガイドラインの内容
DX推進ガイドラインは、以下の4つの項目から構成されています。
- DXビジョン:DXを実現するための目標や方向性を明確にすること
- DX戦略:DXビジョンに沿って具体的な施策やプロジェクトを計画・実行すること
- DXガバナンス:DX戦略を効果的に推進するための組織体制や意思決定プロセスを整備すること
- DX基盤:DX戦略を支えるためのITシステムやデータ活用環境を構築・改善すること
各項目には、具体的なアクションプランやチェックリストが示されており、経営者は自社の状況に応じて参考にすることができます。また、取締役会や株主も、DX推進ガイドラインをもとに企業のDX取り組みを評価することができます。
DX推進のために参考になる施策やレポート
経済産業省では、DX推進ガイドライン以外にも、産業界のDX推進に向けて様々な施策やレポートを提供しています。以下では、その一部を紹介します。
- デジタルガバナンス・コード:
情報処理促進法に基づく形で策定された文書で、企業がデジタル技術を活用して価値創造能力を高めるために必要な事項を定めています。2022年9月に改訂され、「デジタルガバナンス・コード2.0」として公表されました。 - DX認定制度:
デジタルガバナンス・コードに沿ってDXに取り組む企業を認定する制度で、認定された企業は税制優遇や金融支援などのメリットを受けることができます。 - DX推進指標:
DXの実施状況や成果を測るための指標で、自己診断や分析レポートなどのツールが提供されています。DX推進指標は、経済産業省と独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が共同で開発しています。 - DXレポート:
DXに関する最新の動向や課題、事例などをまとめたレポートで、経済産業省が有識者による検討会を通じて作成しています。2021年9月には、「DXレポート2.1(DXレポート2追補版)」が公表されました。 - DX白書:
DXに関する統計や分析、政策提言などをまとめた白書で、IPAが毎年作成しています。2023年7月には、「DX白書2023」が公表されました。
まとめ
DX推進ガイドラインは、経済産業省が民間企業に向けて提供しているガイドラインで、DXの実現やその基盤となるITシステムの構築を行っていく上で、経営者が抑えるべき事項を明確にすることを目的としています。
DX推進ガイドラインは、DXビジョン、DX戦略、DXガバナンス、DX基盤の4つの項目から構成されており、各項目には具体的なアクションプランやチェックリストが示されています。
また、経済産業省では、DX推進ガイドライン以外にも、産業界のDX推進に向けて様々な施策やレポートを提供しており、これらも参考にすることができます。
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