プログラミングとは? 子供にわかりやすく教える方法と注意点

プログラミングとは? 子供にわかりやすく教える方法と注意点

プログラミングとは、コンピューターに命令を与えて、思い通りに動かすことです。プログラミングを学ぶことで、子供はものごとの仕組みや論理的思考を身につけることができます。

しかし、プログラミングを子供に説明するのは簡単ではありません。どうすれば子供が興味を持って理解できるでしょうか?この記事では、プログラミングを子供にわかりやすく教える方法と注意点を紹介します。

プログラミングとは

まず、プログラミングとは何かを簡単に説明しましょう。プログラミングとは、コンピューターに命令を与えて、思い通りに動かすことです。コンピューターは、人間の言葉ではなく、特定の記号やルールで書かれた「プログラム」というものを読んで動きます。プログラムは、コンピューターにさせたい仕事(処理)を順番に書いていくものです。

例えば、自動販売機はお金を入れて買いたい飲み物のボタンを押すと、自動的に飲み物が取り出し口に出てきます。これは、ボタンが押されたとき、「押されたボタンに対応した飲み物を1本取り出し口に送り出す」という「プログラム」をあらかじめ設定しておいたことで、飲み物が出てきたのです。

プログラミングは、このようにコンピューターに指示書を作って渡すことで、様々なものを動かしたり作ったりすることができます。

プログラミングの定義や言語の種類について、初心者向けに解説した記事はこちら

プログラミングを子供が学ぶ意味

次に、プログラミングを学ぶことで、子供がどんなメリットが得られるかを説明しましょう。プログラミングを学ぶことで、子供は以下のようなメリットがあります。

  • ものづくりの楽しさが分かる
  • プログラミング的思考が身につく
  • ITの基礎知識が身につく
  • 将来の選択肢が広がる

ものづくりの楽しさが分かる

プログラミングを学ぶことで、子供は自分のアイデアや想像力を形にすることができます。ゲームやアニメーション、ロボットやアプリなど、様々なものを作ることができます。自分で作ったものが動いたり、他の人に見せたりすることで、ものづくりの楽しさや達成感を味わうことができます。

プログラミング的思考が身につく

プログラミング的思考とは、ものごとの仕組みを理解したうえで順序立てて考える考え方です。目的を達成するためにはどうすればいいのか、途中で問題が発生した場合にはどう立て直せばいいのか、といった問題解決能力もプログラミング的思考によって育まれます。プログラミング的思考は、学校や社会でも役立つスキルです。

ITの基礎知識が身につく

プログラミングを学ぶことで、子供はコンピューターやインターネットなどのITの基礎知識が身につきます。ITは現代社会に欠かせないものであり、将来的にも必要とされる分野です。ITの基礎知識が身につくことで、子供はITに対する恐怖感や偏見を持たずに、自信を持って使いこなすことができます。

将来の選択肢が広がる

プログラミングを学ぶことで、子供は将来の選択肢が広がります。プログラミングは、様々な分野や職業に活用できるスキルです。例えば、アプリ開発やWebサイト制作、ロボットやシステムの開発などのIT関連の仕事だけでなく、医療や教育、芸術やスポーツなどの分野でもプログラミングが使われています。プログラミングを学ぶことで、子供は自分の興味や才能を生かして、様々な可能性に挑戦できます。

プログラミングを子供に説明する方法

では、具体的にどうやって子供にプログラミングを説明するのでしょうか?以下にいくつかの方法を紹介します。

  • 身近な例で説明する
  • 絵や図で説明する
  • 絵本やおもちゃを使う
  • 子供向けのプログラミング学習サービスを使う

身近な例で説明する

プログラミングを子供に説明する最も簡単な方法は、身近な例で説明することです。例えば、「料理」や「運動会」、「時間割」などの、子供にとって身近で、なおかつプログラムに沿って進行する出来事で例えるのがおすすめです。

たとえば、「料理」なら、「カレーを作る」という目的から子どもと一緒に実際に順序を組み立ててみたり、「運動会」なら、「玉入れ競争」や「リレー走」などのルールや手順を紙に書いてみたりすることで、プログラミングのイメージを持ってもらうことができます。

絵や図で説明する

絵や図で説明することも、子供にプログラミングを理解させる効果的な方法です。絵や図は、言葉だけでは伝わりにくいものごとの流れや構造を視覚的に表現することができます。また、絵や図は子供の興味や好奇心を引くこともできます。

たとえば、「自動販売機」なら、「お金を入れる」「飲み物を選ぶ」「飲み物が出てくる」という一連の流れを絵で描いてみたり、「ロボット」なら、「目的地まで歩かせる」という目的から「障害物を避ける」「方向転換する」「歩く速度を変える」といった指示書を図で表してみたりすることで、プログラミングの仕組みを説明することができます。

絵本やおもちゃを使う

絵本やおもちゃを使うことも、子供にプログラミングを教える楽しい方法です。絵本やおもちゃは、プログラミングの基本的な考え方やスキルを、遊びながら楽しく学べるように工夫されています。子供は、絵本やおもちゃを通して、プログラミングの世界に触れることができます。

たとえば、「ころがスイッチ ドラえもん ワープキット」は、ドラえもんのキャラクターを使って、プログラミングの基礎を学べるおもちゃです。子供は、カードに書かれた命令をスキャンして、ドラえもんに動きを教えることができます。「ボットリー コーディングロボット アクティビティセット」は、ロボットにコマンドカードを使って動きを指示することができるおもちゃです。子供は、ロボットに色々な動きや音をさせて、楽しくプログラミングを体験できます。

子供向けのプログラミング学習サービスを使う

パソコンやタブレットなどのデバイスを使って、実際にプログラムを書いてみることも大切です。子供向けのプログラミング学習サービスは、初心者でも簡単に扱えるように作られています。子供は、画面上でブロックやアイコンを組み合わせて、自分の作品を作ることができます。

たとえば、「Scratch」は、世界中で使われている無料のプログラミング学習サービスです。子供は、「スプライト」と呼ばれるキャラクターや物体に、「ブロック」と呼ばれる命令をくっつけて、ゲームやアニメーションなどを作ることができます。「Viscuit」は、日本発の無料のプログラミング学習サービスです。子供は、「ビスケット」と呼ばれるアイコンを並べて、絵本やゲームなどを作ることができます。

プログラミングを子供に説明する際の注意点

プログラミングを子供に説明するときには、以下のような点に注意しましょう。

  • 説明は4年生からでよい
  • 子供の意思を尊重する
  • 難しい言葉を使わない
  • 肯定的な言葉をかける

説明は4年生からでよい

小学校でプログラミング教育が必修化されたのは、3年生からではなく4年生からです。3年生までは、コンピューターの基本的な操作やインターネットの利用方法などを学びます。そのため、プログラミングの説明は4年生からでも遅くはありません。早すぎると逆に子供が嫌気がさす可能性もあります。

子供の意思を尊重する

プログラミングは子供にとって有益なものですが、無理強いして興味を持たせようとするのは逆効果です。子供が自発的に学びたいと思うように、楽しさや面白さを伝えることが大切です。また、子供が自分で選んだテーマや目標に沿って学ぶことで、モチベーションや自信が高まります。

難しい言葉を使わない

プログラミングには専門用語がたくさんありますが、それらを使って説明すると子供は混乱します。できるだけわかりやすい言葉で説明しましょう。例えば、「変数」や「ループ」などの用語は、「箱」や「くり返し」などの言葉に置き換えてみると、子供にも理解しやすくなります。

肯定的な言葉をかける

プログラミングは難しいものではありませんが、簡単なものでもありません。子供が挑戦したり、失敗したりするときには、励ましやほめ言葉をかけてあげましょう。プログラミングは試行錯誤の繰り返しです。失敗は学びのチャンスです。子供が自分の力で問題を解決できるように、サポートしてあげましょう。

プログラミングを子供が納得する説明の例

最後に、実際にプログラミングを子供に説明する例を紹介します。以下の会話は、ママと子供の間で行われたものです。ママは、身近な例や絵や図を使って、子供にプログラミングの概念や仕組みをわかりやすく説明しています。

例1:料理でプログラミングを説明する

「ねえママ、プログラミングって何?」

「そうだね、プログラミングって何だろうね。わかりやすく言うとね、コンピューターに話しかけて、自分がやってほしいことを教えることだよ」

「コンピューターに話しかける?」

「そうだよ。コンピューターは人間みたいに自分で考えたり判断したりできないから、人間が教えてあげないと何もできないんだよ」

「じゃあどうやって教えるの?」

「コンピューターは人間の言葉がわからないから、コンピューターが理解できる言葉で話しかけるんだよ。その言葉で書かれた文章がプログラムっていうんだ」

「プログラム?」

「そうだよ。プログラムは、コンピューターにさせたい仕事を順番に書いていくものだよ。例えばね、今日の夕飯はカレーだったよね。カレーを作るときには、どんな手順で作ったか覚えてる?」

「うん、まず玉ねぎと人参とじゃがいもを切って、鍋に油をひいて炒めたよね。それからお肉を入れて色が変わるまで炒めたよね。それから水とカレールーを入れて煮込んだよね」

「そうそう、その通りだよ。これはね、カレーを作るという目的に対して、必要な手順を順番に書いたものだよ。これも一種のプログラムだと思っていいよ」

「えっ、これがプログラムなの?」

「そうだよ。プログラムは、目的に対して必要な手順を順番に書くことだからね。カレーを作るときには、玉ねぎや人参やじゃがいもやお肉や水やカレールーという材料が必要だったよね。これらはね、プログラミングでは「データ」と呼ばれるものだよ。データは、プログラムが使う情報や素材みたいなものだよ」

「データ?」

「そうだよ。データは、プログラムが使う情報や素材みたいなものだよ。例えばね、この絵本を見てごらん。この絵本では、動物たちが色々な形に変身して遊んでるよね。ここではね、「動物」というデータと、「形」というデータが使われてるんだよ」

「動物と形?」

「そうだよ。「動物」は、「犬」「猫」「うさぎ」「ぞう」などの種類があるよね。「形」は、「三角形」「四角形」「丸」「星」などの種類があるよね。この絵本では、動物と形を組み合わせて、新しいものを作ってるんだよ。例えば、犬と三角形を組み合わせたら、こんな感じになるよ」

「わあ、かわいい!」

「でしょ?これはね、プログラミングでは「関数」と呼ばれるものだよ。関数は、データを入れると、別のデータを出してくれるものだよ。関数は、プログラムがやりたい仕事をするために使う道具みたいなものだよ」

「関数?」

「そうだよ。関数は、データを入れると、別のデータを出してくれるものだよ。例えばね、この計算機を見てごらん。この計算機では、数字と記号を入れると、答えを出してくれるよね。ここではね、「数字」というデータと、「記号」というデータが使われてるんだよ」

「数字と記号?」

「そうだよ。「数字」は、「1」「2」「3」などの種類があるよね。「記号」は、「+」「-」「×」「÷」などの種類があるよね。この計算機では、数字と記号を組み合わせて、計算をしてるんだよ。例えば、2と+と3を組み合わせたら、こんな感じになるよ」

「ふーん、5になるんだ」

「そうだよ。これもね、プログラミングでは「関数」と呼ばれるものだよ。関数は、データを入れると、別のデータを出してくれるものだからね。関数は、プログラムがやりたい仕事をするために使う道具みたいなものだよ」

「なるほど。プログラミングっておもしろそうだね」

「でしょ?プログラミングはね、自分がやりたいことをコンピューターに教えて、自分の作品を作ることができるんだよ。プログラミングは難しそうに見えるけど、実は楽しくてやりがいがあるものなんだよ。プログラミングに興味があったら、一緒にやってみようか?」

「うん!やってみたい!」

まとめ

この記事では、プログラミングとは何か、プログラミングを学ぶことで子供が得られるメリット、プログラミングを子供にわかりやすく教える方法と注意点を紹介しました。プログラミングは、子供にとって楽しくて有益なものです。身近な例や絵や図や絵本やおもちゃや子供向けのプログラミング学習サービスを使って、子供にプログラミングの魅力を伝えてみましょう!

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